巨匠マイケルランドウを聞いてきた

スティーブガッドバンドのライブ

先日ブルーノート東京で行われていた「STEVE GADD BAND(スティーブ・ガッドバンド)」のライブをMichael Landau(マイケル・ランドウ)さんを聞く為に足を運んできた。
当日のメンバーは以下の通りだ。

Steve Gadd / スティーヴ・ガッド(Drums)
Michael Landau / マイケル・ランドウ(Guitar)
Travis Carlton / トラヴィス・カールトン(Bass)
Jeff Babko / ジェフ・バブコ(Keyboards)
Walt Fowler / ウォルト・ファウラー(Flugelhorn, Trumpet)

【ブルーノート東京公演ページのリンク】
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/steve-gadd/

ユーモアもあったマイケル・ランドウさん

スティーブガッドバンドを聞くのは、2017年ぐらいに会った東京ジャズフェスティバルの時以来で、その時もマイケル・ランドウ先生が聞けて大変感動した。その時のマイケル・ランドウさんはアンサンブルに対し真剣な表情で取り組んでいたように見えたのだが今回は、ライブ開始からユーモアを見せる場面も多々あり、当時とのギャップの差に驚いた。もちろん好感を持った。

演奏等の感想


マイケルランドウさんは、バンド全体のアンサンブルをかなり繊細にとらえていて一音も無駄な音がなかったように思う。メロの合間のオブリガートの内容や場面にあったダイナミクスも完璧だったと思う。それと、ライブが始まって終わるまでのショー自体も、どこで聞かせるかもバンドも含めてかなり考えていたのではないかと思った。インストライブでは、各プレイヤーにソロが回り、その時の曲に合わせてインプロヴィゼーションをするが、いい意味でも悪い意味でも全力でソロをしがちになる。マイケルランドウ先生はライブの最後の方で、ここ一番のインプロヴィゼーションを行い、その日最大の拍手喝采をもらっていたのだが、自己の演奏内容についても客観的に制御して、同じようなテンションの演奏にならないようにしていたことが、その日一番私が勉強になったことだった。

ソロのフレーズについて意外だったのが、ロベンフォード(ギター)先生のフレーズを使っていた場面があった。私の印象ではマイケルランドウ先生が他のミュージシャンのフレーズを弾いていたのをみたことがなかったらその点も驚きだった。氏も影響されるのかと思った。ただし、この同じフレーズについて、マイケルランドウさんが後なのか先なのかは分からないのでその点をご理解いただきたい。私が聞く限りはロベンフォードさんのフレーズという認識だった。

演奏面ではかなりの場面で、アームを多用していた、今回初めて聞けたのが、アームを使って高度なスライドバーの演奏のように弾いていることだった。ジェフベックなど他ミュージシャンで同様のことをしている人がいるがマイケルランドウさんがやっているのは初めて聞いた。ぜひ私自身もやってみようと思う。
他、エフェクター等についてはいつも通り素晴らしいトーンだった。ボリュームペダルで結構音量を下げて、さらにギターのボリュームで音質を調整し、ピッキングもかなりやさしい弾く場面で弾く部分があったのだがこれは相当に訓練しアンサンブルも相当慣れていないと難しいと思った。

マイケルランドウさんが参加しているスティーブガッドバンド先生の作品は既に多数出ているようなのでぜひ気になる方はおすすめしたい。

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